こんにちは!実川です!
トモスポを運営して6年が経ちました。
「もしかして、今の学校や幼稚園・保育園など、世にたくさんある塾だけではカバーしきれないことが教育の現場では起きているのではないか?」
そんな意識を持ってオープン当初から、ある仮説を立てて運営してきました。
この記事では、その結果と、これを踏まえた今後の展望について話してみたいと思います。
目次
現状の学校や幼稚園、保育園が抱える課題点
学校や幼稚園などの場で解決したくても、なかなか解決することができない課題があります。
その課題点をいくつかピックアップして、あげさせていただきます。
- 集団の中では置いていかれてしまう子がいる
- 会話や自分の意思をうまく伝えられない子がいる(コミュニケーション能力・組織力)
- 学校では素敵なところを見出されていない子がいる(自己肯定感が低くなってしまう)
- 先生が一方的に教えるといったスタイルがまだ抜けない(自立心・思考力・問題解決能力)が育たない
- 集団における役割の果たし方(リーダーシップ)
- 上下関係の希薄
- 学力を中心とした評価基準になってしまいがち
- 生きていくために本当に必要な教育
この課題点は自分が実際に指導するだけでなく、高校や幼稚園、保育園など様々な現場に行ったり・その現場で働く先生方からお話を聞いてで私が感じたことです。
課題に対するトモスポの解決方法
この課題点を踏まえてトモスポではどのような取り組みをすれば、この課題を解決できるのか仮説を立てました。
そのポイントを5つにまとめて説明していきます。
①自立心・思考力・問題解決能力を育てる
まず1つ目は自ら考えて行動する力を身につける必要があると思いました。
ですので、トモスポはその課題に対して質問型の指導を通じて自ら考えて答えを導けるようにする力を身につけられるようにしました。
質問型の指導は、さきほど課題点で掲げた先生による一方的な指導ではなく、子どもが自ら考えるような声かけをします。
例えば跳び箱の指導であれば、手を前の方に着けば跳びやすいですが「手を前につきましょう!」とは指導せず、
「手はどこに着けば跳びやすいかな?」と子どもと一緒に考えながら答えに導いていくように指導します。
トモスポの指導者の役割は「教える」ではなく「引き出す」「気づかせる」といった部分に着目して指導をしています。
②自己肯定感を高める
2つ目の自己肯定感はとても大きな課題です。
やはり学校や幼稚園といった大きな集団ですと、認められる経験や機会が少なくなってしまいやすいです。
その問題に対してはトモスポは大きく2つのつのアプローチから自己肯定感を高めるようにしました。
⑴その子を認めてくれる人を増やす
自己肯定感が高い子は、特に幼児期に他者から認められる経験が多いです。
トモスポでは下記の4つ方向から自分という存在を認められるようにしています。
①自分を認める
②他人(友達)から認められる
③先生から褒められれる
④保護者から褒められる(保護者の自己肯定感も重要)
上の4つに加えてトモスポはプラスα2つの方向からも認めていけるコミュニティを形成していきたいと思っています。
①先生が保護者を認める・褒める
②保護者が自分以外の子を褒める
①の先生が保護者を認める・褒めるについては、
保護者の方の自己肯定感もとても重要だとトモスポは子どもを育てていく上で感じています。
そのため先生が保護者の方を認めていく関係をうまく築いていければと思っています。
②つ目の保護者が自分以外の子を褒めるは最終的な目標地点です!
トモスポに来てくださる大人全てが子どもを認めてくれる存在になって欲しい!
このコミュニティが形成することができれば、子どもの心は安定してスクスクと成長できると思います!
*褒める・認める関係について
トモスポの考える、認める・褒める関係については全ての存在が同じ位置にいます!
褒める人が力が上といった関係性ではありません。
みんなフラット(平行)な関係です!
⑵たくさんの成功体験を積んでもらう
自己肯定感を高めるには成功体験の量が必要です。
成功体験を増やすためにトモスポでは、その子に合わせた種目と内容を中心に行います。
通常の体操教室では、決められた級などに従って進めていかなくてはいけません。
しかしトモスポではその子がまず、できそうな種目から行います。
小さな成功体験を積み自分が興味を持った種目を中心に練習することで向上心がより高まります!
この経験をたくさん積むことで、将来自分の興味を持ったこと(目標)に対して努力をして達成する楽しさの原体験を味わってもらいます。
自己肯定感は自分の成長を感じられることでも味わえます。
成長は人と比べるものではありません。
ですので、後でも説明しますが、トモスポではあえて級による評価基準を持たないようにしています。
③コミュニケーション能力を高める
3つ目はコミュニケーションです。
学校では、集団の中でうまく自分の気持ちを伝えられずにいる子もいます。
そういった子たちにはまず、小さい集団の中で自分の意見を言う機会を設ける。
トモスポでは、チームビルディングの内容も扱っています。
チームビルディングとは、『仲間が思いを一つにして、一つのゴールに向かって進んでゆける組織づくり』のことです。 もう少し言葉を補うと、『仲間が主体的に自分らしさ、多様性を発揮しつつ、相互に関わりながら一丸となって共通のゴールを達成しようとチャレンジする、そうした組織をつくるための取り組み全般』と言えます。
チームビルディングを行うことで2つの効果が得られる事を想定しています。
- コミュニケーション能力の向上
- 組織力の向上(集団における自分の役割を果たす力)
コミュニケーション能力の向上
チームビルディングでは、4〜5人ほどのグループを作るので、その中で1人1人が発言ができるような機会を作っています。
この小さなグループ中で、リーダを担ったりしながら自分の発言を通して、一体感を感じられることで、集団の中での発言に対する恐怖心をなくす。
組織力の向上(集団における自分の役割を果たす力)
チームビルディングを行うことで、自分だけの視点だけではなく、他者からの視点を持つことで相手を思いやる力を身につける。
グループワークを通して、どうすれば集団というのが一体になるかを学ぶ(組織力)
グループでのコミュニケーションを学んだことで、学校そして、社会においての集団生活もスムーズになる。
④異学年交流(上下関係の希薄)
トモスポではあえてクラス編成を年長〜小学生までにしています。
その理由としましては、異学年の交流をすることで大きく3つの学びが得られると感じています。
- 異なる学年と共に行動することで新たな視点を手に入れることができる。
- コミュニケーション能力の向上
- 思いやり
年長の子は小学生から行動の仕方を学びます。
待つ姿勢や見通しを持った行動。
上の学年の子は同級生と同じ話し方では理解できる子が全てではないので、その子が理解できるように表現を変えたりしてあげながら、相手が理解できるようになるための話し方(コミュニケーション)を学びます。
このようにして様々な学年に触れ合うことで、相手に対する思いやりを身につけるのです。
⑤リーダーシップ
トモスポでは集団におけるリーダシップが取れる子になれるように2つのアクションを行っています。
- 子どもが先生をやる
- チームビルディング
トモスポの体操教室では最終的な目標は先生をなくすことです。
子どもたち自身で集団を運営できるようになるのが理想形です!
そのために先ほども述べたチームビルディングも大切な取り組みです。
もう一つの取り組みとして子どもが先生を担うようにしております。
先生を子どもがやることでのメリットは大きく3つあります。
- 相手を客観視する
- 集団を客観視する
- 自分の行動を振り返る
子どもが実際に先生をやる際にしてもらっていることは2つあります。
- 相手の良かったところを伝える
- 相手の課題点をどのようにすれば改善できるかを伝える
この先生という役割を通して子どもの視野を広げることが狙いにあります。
子どもの成長の測り方
子どもの成長をどのような基準で把握するかと言う部分になります。
トモスポでは大きく2つの観点から子どもの成長を捉えています。
①技術的な成長(跳び箱が1段→2段)
②心理的な成長(Ex:発言できなかったのができるようになる)
特に②の心理的な成長に力を入れて、認めるということを繰り返し行うようにしております。
*運動はあくまでの1つの扱う教材であって、これから先の人生で大きく影響するのは心の成長になります。
全員のレベルが比較できるような評価基準ではなく自分の物差しで、自分の成長を感じれるようにしていく評価基準が生きていく上で大切だと考えております。
子どもたちの変化
- 自ら発言する機会を増やしたら、学校では発言の少ない子が自らの意見を考えて言えるようになった。
- 学校ではリーダーはやらせてもらえない子がやるようになり、リーダーとして存在するようになった。
- 自ら見通しをもって行動できるようになった
- 人前でしゃべれない子が友達と会話をすることができるようになった。
- 失敗をするとすぐ落ち込む子が失敗しても落ち込まずに、挑戦できるようになった
- 人に優しくなった
- 自分だけというマインドから他者と共有するとい広いマインドに変化した
- 視野が広くなった
- 自立心が芽生えた
- 人に任せる・委ねることを覚える
- 自らがルールを作る・アイデアを出す楽しみを知る
1つの例としてこのようにみんなの前で意見を伝えれるようになっています。
このように大きな変化が出ております。
問題を解決するために立証できたこと
ここでは、実際に仮説を立てて行ったことの中から立証できたことを6つ説明していきます。
①ミニグループでのチームビルディング・ディベート
ミニグループでのチームビルディングを行うことで、仮説通りに子どもたちにリーダーシップ、コミュニケーション能力に変化が出ました。
このワークの中で立証できたことは普段、学校や幼稚園ではリーダーという役割をやらない子にリーダをやらせることが子ども成長を促す大きな要因になると感じました。
普段は学校や幼稚園では受け身になっている子が、自分がグループの中心になることで、会話や相手を思いやる気持ちが普段以上に高まることがわかりました。
②自分褒め・他人褒めワーク
このワークを通して、相手のいい部分を認めるという文化が根付き、認めてもらえる存在がいることで失敗に対する抵抗感が軽減しました。
たとえ失敗をしたとしても、自分だけでなく、周りのみんなと一緒に自分の目標に向かって努力するマインド(心構え)が育まれています。
③質問型の指導
質問型の指導による収穫は、子ども自身で仮説→検証→修正の3つのサイクルを回せるようになってきました。
例えば、跳び箱でうまく跳べないことがあっても、自分で「今のは踏切のスピードが遅かった」などと自分を客観視する力が身についてきました。
④自分軸の評価形式
自分軸の評価形式を持つことで、他人が自分よりもうまくできた場合でも、落胆して自己肯定感が下がるという意識が軽減しました。
この変化から少しづつ見える成長としては、自分と他人を切り離して考える力が身についたことです。
この力が身についたのは②の褒めワークが大きく関連していると思います。
相手の存在を認められることで、自分という存在もしっかりと認めることができているのができているのが、この成長のベース(基礎)にあると思います。
⑤異学年交流
異学年の交流による成長で1番大きな成果は会話です。
どのようにすれば相手に伝わるかを思考錯誤繰り返すことで、相手(年齢)に応じて会話のバリエーションを変えることができるようになっています。
⑥子供に先生をやらせる
先生をやることでの一番の成果は自発的に活動をするようになりました。
それはつまり、自分が取り組みをマネージメントするという意識が芽生えたことです。
先ほど紹介した動画でもわかるように自分たちで、取り組みのルールを考え、その集団を「良くしていこう!」という思考に変化していることがここでの大きな成長の材料になっています。
今後の展望
上記で説明してきたように仮説を立て実行してきたことで少しずつ子どもにも変化が出てきました。
今後はさらに改善を重ねて、自ら考え行動して幸せな人生を歩んでいくための力を育てていけるようにしていきます。
それに加えて、大きく3つトモスポが行うべきアクションがあります。
- 少人数制体操教室の普及
- 子どもの心を明るくする教育者の育成と普及(トモスポット)
- 将来の社会のリーダーを担う子どもの育成(リーダー塾)
この3つの活動を軸に教育というものを活かし、社会にプラスのエネルギーを注入して、世界の人々の心を明るくできるようにしていきます。
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